大人になるということについて。
家族と会った帰り、窮屈な電車に揺られながら、両親について考えていた。
昔、何もかもが嫌でひたすら自己嫌悪に陥っていた時代があった。
皆そうだと思うけれど、自己嫌悪のスパイラルに陥ると、まず現状が嫌になって凡ゆる人間と己の顔すら厭い、過去の不遇を呪い、最後には未来への希望すら消え失せる。
時間軸で己を追い詰めた挙句、出口のない怨念は血縁へ遡る。
こんな惨めな己を産んだのは誰か。他でもない両親である。親さえいなければ…と、何度も考えた。
大人とは?
ビートたけし「若い時、色んな名誉とかお金とか、異常に興味を示した自分がほんとに嫌だったなぁって思うときに、オレも少しは大人になったかな。」
20代はどうだった?
ビートたけし「20代、寂しかったね。やることわかんないし。」
そんな時代もあった。