尾燈去ル

生きるための記録。

賤しい人

昔寓話を書いた。

ある日突然、宙に不可思議な球体が現れる。 その球体はどんな攻撃もミサイルも跳ね返す。 その球体はいつになっても消えない。ただそこにある。

何十年も、その球体はそこにあるから、次第に人類はその球体をあたりまえの物として受け入れる。

そのうち、ある人たちはその不思議な球体を御神体として祈りを始め、宗教ができる。また、その球体を巡って戦争を始める。 やがて対立は激化し、人類は核戦争を始め、やがて滅亡する。

誰もいなくなった世界で、その球体がゆっくり開く。 その中身は・・・空っぽだった。

そういうお話。

人間とは、虚しい。 そしてこんな寓話を小学生の時に書いていた自分は、とても虚しい。虚しさを自覚し、客観視出来るようになってしまった自分も、一層虚しい。

酒を飲む。虚しい。 これは、一切の推敲をしていない。虚しいから。

始めは賤しい人ではなかったか?

虚しい。